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絶対に諦めないこと

中小企業診断士を目指した理由

 きっかけはだいぶ前の話になります。 私はフリーのIT技術者でした。2008年頃までは、いざなみ景気による景気拡大の影響もあり、IT業界も好調で売り手市場の状況が続いていました。しかし、サブプライム問題に端を発した世界金融危機やリーマン・ショック等が重なり、景気は急速に悪化。IT業界も例に漏れず、一気に取引先との契約条件も厳しいものとなるなど、一転して買い手市場へと様相が変わり、収入も激減しました。「今まで通りに仕事をしていては、先細りが明白だな...」と将来に不安を感じながら、「他の人とは違う何かを持たなくては」と漠然とした思いを抱きつつ日々を過ごしていました。

 そんなある日のこと、取引先の社長さんと休憩室で雑談をする機会がありました。その時、「中小企業診断士って知ってる?」「経営を知らないとITの有効活用って難しいと思うよ」と問われたことがありました。中小企業診断士という資格があるのは聞いていましたが、どのような資格なのかということまでは知りませんでした。前述の思いからか、それまでにいくつか技術系の資格取得を考えてはみたのですが、どれも自分の中でパッとするものがなく実施には至っていませんでした。しかし、社長さんの勧めもあって中小企業診断士の資格を調べた際、「この資格取りたい!」と直感的に感じ取ったのを今でも覚えています。

 本音は、「IT技術者としての経験を活かしながら社会に貢献できる、そんな人間を目指して中小企業診断士を目指しました。」と言いたいところなのですが、私の場合、将来への不安や現状に対する焦りがあって、その時たまたま中小企業診断士という資格に出会い、自身の興味や周りの勧めも手伝って、資格取得に向けた長い受験生活に身を投じていくことになったのです。

TBC受験研究会を選んだ理由

 最初は独学だったのです。インターネットで調べて、口コミで勧められている市販のテキストと問題集を購入し、「さぁ、やるぞ!」と。一次試験を完璧になめていました。職業柄、経営情報システムだけは何とかなったのですが、それ以外は全く意味不明。それでも2年の月日をかけ、やっと一次試験に合格。二次試験の学習を開始し、「一次試験より簡単かも」と誤解し、見事に撃沈。3度目の二次試験に落ちた後、独学の限界を感じ、藁にも縋る思いで受験校を探し始めました。いくつもある受験校から資料を取り寄せ、あーでもない、こーでもないと。その時、受験校選びでこだわったのが、

1)二次試験に強く、事例演習の質と量が充実していること。

2)生徒の数を一定に抑え、指導に力を注いでいること(マンモス校では困難かと)。

3)合格後のフォローがしっかりしていること。

4)本物の経営コンサルタントが講師をしていること。

5)受講料がお手頃なこと(優先順位は低めでしたが)。

 といったところでした。 複数あった候補の中で、TBC受験研究会だけが全てにヒットしており、TBC受験研究会の門を叩くことに決めました。

TBC受験研究会の活用法

TBC受験研究会の事例演習には、試験に出るかもしれない新たな論点がちりばめられています。私の学習のベースは過去問でした。ただ、過去に出題された論点が試験に出るとは限りません。むしろ、出ない可能性の方が高い。過去問だけでは初見の論点が出題された場合に対応することが難しい。だからこそ、TBC受験研究会の事例演習は役に立ちました。初見の論点に対して、保有する知識から解答をまとめ上げるトレーニングを積むことができました。

ですから、試験で新たな論点が出題されても頭が真っ白になることはありませんでした。 また、知識の充足という点でも役に立ちました。よく、二次試験に知識はいらないという記事を目にします。これは間違っていると思います。設問文に対し、与件文と知識を活用して解答を記述する。正に、TBC受験研究会が推奨する『具体⇒抽象⇒具体』のプロセスが合格答案には必要です。

それには引き出しが必要です。引き出しに一次試験の知識をそのまましまっても、二次試験で引き出すことができません。択一式である一次試験の学習だけでは不十分だった知識と活用法を、解説講義の丁寧な説明のお陰で身に着けることもできました。 実は本年度の二次試験、過去にTBC受験研究会の事例演習で出題された論点がいくつか出題されていました。

与件文を元にし、事例企業向けに答案をカスタマイズしつつ、TBC受験研究会で学んだことを思い出しながら記述しました。そういった意味でも、本年度の試験は私にアドバンテージがあったのだと思います。

中小企業診断士を目指す方へのメッセージ

改めて申し上げますが、私は多年度受験生でした。それも、二次試験を6回も経験している超多年度受験生です。試験に落ち続けていたのは自身に問題があったからというのも分かっています。TBC受験研究会での学習を活かしきれなかったということも分かっています。

その最大の要因は、自分自身を分析しなかったこと、自分自身の弱みをないがしろにしていたことです。つまりは、事例企業に対して真摯ではなかったこと。本年度の試験は、与件文を丁寧に読み、設問文に対して素直に解答するということだけを心掛けました。その結果、合格しました。合格発表の日、「もっと早く気づけよ!」と自分自身に突っ込みを入れました。 そんな超多年度受験生だったからこそ言えることがあります。

まずは、自分自身を見つめ直すこと。事例企業のSWOT分析よりも、まずは自身のSWOT分析です。弱みが客観的に把握できるようになると共に、それを克服する方法が見えてくると思います。

次いで、与件文や設問文を重視し、事例企業に対して真摯に対応すること。顧客のケースを起点において考えないと、それは一般的なあるべき論になってしまいます。「そんなこと分かっているよ!」と思われる方も多いと思います。私も分かっているつもりでした。でも、その驕りが、受験生活をここまで長引かせました。

そして、絶対に諦めないこと。諦めたら、そこで今までの努力は無に帰してしまいます。恐らくほとんどの方が、仕事を持ちながら空いた時間を使って勉強をしている状況だと思います。本当に辛いですよね。ましてや、8割の人が落ちる試験を2回もクリアしなければならない試験ですから、日々の努力やモチベーションの維持も必要になってきます。私の周りにも、様々な理由から途中で脱落せざるを得なかった方が何人もいます。しかし、その辛さを乗り越えてこそ掴めるのが合格なのだと思います。 「いや~、長かったなぁ...」これが今の率直な気持ちです。

しかし、勝負はこれからなんですよね。やっとスタート地点に立っただけ。この後も、実務補修や実務従事などが待っています。気を引き締め直さないといけません。皆さんも必ず合格を勝ち取ってください。そして将来、中小企業診断士というフィールドで、一緒にお仕事をしましょう。今から、とても楽しみです。