h28_15_suzuoka_sama

あきらめず、愚直に、そして楽しみながら

中小企業診断士を目指した理由

私はメーカーに30年以上勤務し、設計部門や品質部門で管理職としての仕事等に携わってきましたが、数年前に退職したことをきっかけに、以前から興味のあった中小企業診断士試験を目指すことに決めました。会社を離れたら自分にはいったい何が残るのかとの疑問や、経験を通じて積み重ねたマネジメント等の暗黙知も再整理して自らの考えや行動の基軸になる知見やスキルに結び付けたい、それらを活用して従来とは異なる分野で何らかの役立ちに繋がればなお良し、との気持ちからでした。

TBCを選んだ理由

 私はいわゆる多年度受験生でしたので、TBCには複数年にわたりお世話になりました。始まりは2013年の1次試験に向けた学習からで、その際は、NHKの番組で山口講師の存在を知っていたことがきっかけでした。勿論、他の受験校の通信講座ともいろいろ比較検討しましたが、

・中小企業診断士に特化していて高い専門性を有している

・大規模校にはないきめ細かい受験指導が期待できる

・試験合格後のサポートも充実している

などが決めてとなりました。その年1次試験を合格できたのは、今の速修テキストのベースとなっている当時のTBCオリジナルテキストのMECEな完成度の高さ故と思います。当時DVDであった解説講義を繰返し聴きながら、過去問に取り組んで定着を図っていくやり方は効果的なものでした。一方、その年の2次試験対策は明らかに不十分で不合格、翌2014年は2次対策に絞った講座を受講しましたが、この年も合格には至りませんでした。

 その後、迷いもあってTBCから少し離れ、2015年の1次再合格、2次不合格を繰返す中で、2016年の2次対策をどうするのかあらためて悩みました。再度各受験校の2次試験模範解答や解説を比較検討しましたが、やはり最も納得性の高いのはTBCのものでした。TBCでは2次本試験に出題された企業のモデルとなった実在の企業を割り出し、その実情と本試験の与件企業の姿とを対比させて出題者の意図を推し量りながら解説されています。また理論政策更新研修講師を務められるなど、中小企業診断士を指導する立場で活躍されている講師が多くおられます。納得性の高さは、そのような取組や講師の方の高度な指導スキルに裏打ちされたものであると感じました。これまで不合格であったのは私自身の講座活用法に問題があったことに思い至り、再度TBCの2次集中講座に申し込みました。

TBC活用方法

 過去の2次受験の振り返りを踏まえて、まず事例Ⅰ~Ⅲに関しては、解答プロセスの確立を目指しました。具体、抽象、具体のTBCメソッドを実践するうえで自分の最もネックとなっているのは抽象化の部分だと考え、抽象化ブロックシートの徹底活用を心掛けました。ブロックシートの部分だけを冊子にして常に携行すると共に、「項目名を見ただけで内容を書いて説明できること」を目標に繰返し書きました。これらを特に実力完成演習、模試などの回答前や9月以降の本試験前に集中的に実施して臨みました。

 またこれら3科目ではやみくもに解く問題数を追求するのではなく、復習中心を心掛けました。解答解説や優秀答案解説を丁寧に聴いて、抽象→具体段階のロジックや因果関係の理解に極力努めると共に、模範解答レベルでなくとも合格点を取れる解答のレベル感の把握に努めました。またそれらを踏まえ、ブロックシートに補足追記するようにして定着を図りました。

 一方、事例Ⅳでは財務会計の基本的な理屈は理解できているつもりでしたが、計算ミスや勘違いなどで過去の本試験では何度も苦杯をなめていました。解説講義で述べられていた鳥島講師のアドバイスを参考に、実力完成演習、特訓演習、模試、過去問などを、意図的に疲れている時間帯などを選んで解答時間を短縮しながら自身の手を動かして繰返しトライすることで、できる限り失点を少なく抑えることを目指しました。

中小企業診断士を目指す方へのメッセージ

 実は、本年度の2次筆記試験受験時の自身の感触は微妙なもので、果たして上位2割以内に入れる答案になっているのか、確信はありませんでした。合格だと分かった時の気持ちも、嬉しさよりもむしろ意外さが上回っていたとさえ言えます。

しかし前記したような取組を通じて一定の地力はついてきていたのでしょう。あきらめずに、愚直に取り組むことが大切なのだとつくづく感じさせられました。また、しばらくすると、これまでのような受験勉強から離れることに、一抹の寂しさすら覚えました。多年度受験という負い目の中でも、学習し少しずつ知見を広める事の楽しさを知らず知らずのうちに味わっていたのかもしれません。

 中小企業診断士試験は、試験結果だけでなく、それを目指して取り組む過程からも多くのことが得られる試験です。私が現在携わっている研修関連の仕事に際しても多くの気づきを与えてくれました。皆様も決して悲観せず、あきらめることなしに、そのような過程の楽しさや今の仕事とのシナジーもぜひ味わいながら取り組んでいただきたいと思います。この体験談が、試験への挑戦を通じてキャリア形成を目指す皆様のお役に少しでもたてるのであれば幸いです。